ふくしまの春(1)コスキンパレード(川俣町)
ふくしまの春(1)コスキンパレード(川俣町)
3・11東日本大震災で甚大な被害を受けながらも、各地で郷土芸能を守り人々の絆を深めようという熱い思いが湧いています。
長い歴史の中で人々に受け継がれ生きる力となってきた伝統芸能の持つ力が、震災により消えそうになりつつも、困難を乗り越え未来への希望となっていることに思いを新たにしました。「ふくしまの春」の一日を取材し、ここに記録します。
◆イベント名:絆つながる「ふくしまの春」
◆目的:絆つながる「ふくしまの春」は震災、原発事故で避難を余儀なくされている方々を少しでも元気付け、地域の絆を深め、さらに、仮設住宅受け入れ地域との交流を図ります。
◆日時:[2012]平成24年1月29日(日)11時から18時
◆会場:コラッセ福島多目的ホール、東口駅前広場~駅前どおり、JR福島駅東西連絡通路
●コスキンパレード(川俣町)
[春の花のよう]
それぞれの避難先から川俣町の100人もの人たちが集い、チャランゴとケーナのリズムにのって華やかに踊りました。
雪のちらつく日和ながら、色とりどりの衣装をまとった人たちが楽しそうに舞う姿は、あたかも春の花が咲いたようにきれいでした。
川俣町在住のフォルクローレ愛好家らの呼びかけで、1975年に川俣町においてアマチュアの13グループでコスキン・エン・ハポンが開催され、1999年からはコスキン・エン・ハポンの期間に民族衣装でメインストリートを練り歩く「コスキンパレード」が実施されるようになり、町を挙げての行事に発展している。昨年も162のチームが10月8日9日10日の三日間、川俣町に集い、町中にケーナ(縦笛)が響きわたった。
コスキン市(アルゼンチン)
コスキン市は、アルゼンチン北西部コルトバの北に位置する避暑地です。
南半球の夏に当たる1月下旬、約10日間にわたって、フォルクローレの国民音楽祭が行なわれます。
このときコスキン市3万人の人口は60倍の180万に増えるといわれています。
コスキン祭の会場で演奏できることは、日本ではNHKの年末の紅白に出場する位の名誉なことだそうです。
川俣町のコスキン祭は、この音楽祭にあやかって名付けられたものです。
フォルクローレ
南米アンデス山脈に住むインデオを中心に伝わる民俗音楽の総称です。
尺八に似た縦笛のケーナ、マンドリンのような十弦小型ギターのチャランゴ、打楽器ボンボが基本的な編成になっています。
楽器の音色の中に素朴さ、優しさ、包みこむおおらかさが感じられます。
祖先がアジア大陸から渡ったモンゴリアン一族の末裔ともいわれます。きっと共感できる何かがあるかもしれません。
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